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清水寺近くの「三年坂」は正式名称ではないそうですが?
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正しくは「産寧坂」といいます。

清水寺から清水坂を下り、五条坂との分かれ目。北側に進むと、石畳の道にむしこ造りの土産物屋が立ち並ぶ、いかにも観光地京都らしい一角に入ります。「産寧坂伝建地区」と呼ばれ、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている一角です。

三年坂(産寧坂)の名前の由来は諸説紛々あり、「これが正解です」というものはどうやらないらしいのです(筆者の取材不足でしたらすみません)。
もっとも有名なのが、現在は清水寺境内の中にある子安観音への参拝道にあたるからというもの。また、「この坂が出来たのが大同3年(808年)だから」「清水寺にお参りし、願いがかなった人が再度お参りにくるところから『再念坂』である」というものなどです。

筆者が25年ほど前に聞いた説の中には、「この坂で転ぶと3年以内に死ぬから」などという物騒なものもありましたが、同様の内容が二年坂の由来として立て札に記載されています。記憶間違いなのかとも思いますが、「私も三年坂の由来でそう聞いた」という人が居られましたら、ご一報いただくとうれしく思います。

これは筆者の推測ですが、諸説あるということは、実ははなから正解といえるものはないということの証明であるという気がします。おそらくは、特に名もなかった通りを誰かが適当に名前をつけて呼びはじめ、あとから理由がついてきたのではないでしょうか。