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すぐき

 年もあらたまって美味しさを増していく、すぐき。

 比叡山や北山を望む上賀茂一帯が名産のこのすぐき(酸茎)は、かぶらの一種で、独特の甘みと、ほどよい酸味とが調和した、京都の冬のお漬物の代表格です。

 桃山時代から上賀茂神社の社家によって、ひっそりと栽培されてきたこのお漬物は、江戸時代末期、農家でも作りはじめられ、関東に伝わったのは大正時代なのだとか。

 とれたてのすぐきを明神川にてよく洗い、四斗樽に塩をして天秤圧で漬け込んだ後、室(むろ)と呼ばれる小屋で、木炭や練炭で一週間ほど保温加熱すると漬け上がり。先人たちの知恵の結晶を、今日は細かく切ってご飯に混ぜ込む「すぐきごはん」にして召し上がってみませんか。

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