U.S.Marshals
 前作と違い、「追跡者(1998)」(U.S.Marshals)はリメイクというバックボーンはなく、好評を博したトミー・リー・ジョーンズ扮するジェラード捜査官の第二弾が売り物だった。ボルケーノやメン・イン・ブラックのような、SFXを駆使した派手さはないこの手の映画にとって、キャスティングはもっとも重要なファクターだ。なんと言っても興行的に成功しなくては意味がないし、「前作を見た人がターゲット」というのではあまりにも弱い。実力が認められたとはいえ、アクション派ではないジョーンズの対抗馬としては、体を張れるウェズリー・スナイプスの起用という選択は悪くないし、白人&黒人という狙いもあったことだろう。
 前作を意識しすぎると二番煎じと言われ、大きな方向転換をすれば前作ファンにしかめ面をされる・・・脚本家は頭を悩ませた筈だ。
 最善は前作のエッセンスを盛り込み、今作ならではのカラーを出すことだろう。



 そういう意味で両作品を比較で見ると面白い。
 無罪の男の復讐劇というシチュエーション、前作が護送車からの脱走だったのに対し、今作は護送機。ジェラードを出し抜くシーンも、前作はダムに飛び込むキンブル、今作はビルからロープを使って電車に飛び乗る、と明らかに意識した作りだ。
 しかし、なんと言っても今作のポイントはジェラードを取り巻く周囲の環境と心理的な描写だ。前作にも登場した部下たちとの関係、実力はあるものの、手段を選ばないジェラードのやり方に難色を示すトップと、それでも生き方を変えられない男の頑固な生き様と苦悩。そこに新たにメンバーに加わったロバート・ダウニー・Jr.演じるロイス外交保安局捜査官(彼がカイル・マクラクランに似てると思うのは僕だけ?)とのやり取り・・・こういった人間関係を掘り下げて描くことで、「追跡者」は「二作目は駄作」という汚名を受けることなく、一本の映画として成功を収めたといえるのではないだろうか。
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