橙赤色のピラカンサの実をついばみに来たのは、ジョウビタキ。
朱赤と漆黒の羽色が美しいジョウビタキは、そのカチカチという鳴き声が火打石を打つ音に似ていることから「火焚き鳥(ひたきどり)」の名がついたのだとか。
この冬鳥が、生け垣の鈴なりに実ったピラカンサの枝から枝を、せわしく飛び移る頃、冷え込む京都の街のあちらこちらで、「お火焚きさん(おひたきさん)」の火の粉が、揺らぎ始めます。
日ごろの火への感謝の気持ちを炎立てながら。